【土響】シリーズ vol.1『土への祈り』制作への思い
私は土の楽器オカリナを使って音楽を作っています。
オカリナは、自然の「土」を素材に人の手によって作られた楽器であり、まさに大地からの恵みを頂いているのだと、いつも思っています。
オカリナでの音づくりを始めてから、音の世界だけでなく、日常生活や人とのつながりがとても広がり、これはオカリナが持つ(土が持つ)力だと思うようになりました。
今の時代、「土」の匂いや感触を知っている人がどれだけいるでしょうか?この疑問に、私は現在の危うい状況を感じずにはいられません。
自然環境や、地球全体を考える大切さの前に、まず「身近な自然とのふれあいから学ぶ」ことが今一番大事なのではないでしょうか。
便利さや豊かさの一方で破壊されている自然を、私たちは今一度謙虚に受け止め見つめてゆかなければならないと思います。
私たちの足下を支えあらゆる食物を育ててくれる 大地 =「土」からの恵みへの感謝と、私たちが近代化の元、壊してきた地球への“鎮魂歌”として、私はライフワーク【土響】の最初に、この度オリジナルCD『土への祈り』を制作しました。
【土響】は Do・Kyo とも記述できます。
移りゆく四季の空気や自然の美しさを、日常から感じることができる京都から、オカリナの響きとともに「地球への想い」を発信してゆきたいと思っています。
2010年 秋 鈴江 先子
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